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ハチクロと押井守?

CONTINUE SPECIAL 特集 ハチミツとクローバー
/ 太田出版

「CONTINUE」ってゲーム雑誌だと思っていたんだけど。
あ、でも「SPECIAL」なので、増刊号か。

書店のコミックス売り場に置いてあって、
それも巻頭特集が「ハチミツとクローバー」で、
でも、あおりが「すべての若き野郎のためのハチミツとクローバー(仮)」だったので、
思わず買ってしまった一冊。
きっと「QUICK JAPAN」並に変な本に違いないと思っていたら
(なんだかそんな怪しいオーラが出ていたので…)
やっぱり期待を裏切らない内容でした(笑)

巻頭はその名の通り「ハチミツとクローバー大特集」堂々60ページ。
メインの作者ロングインタビューに、丁度アニメ化されたこともあって、
アニメ版監督&脚本家のインタビュー、
はぐみ役の声優工藤春香(16歳!可愛い!)のグラビアに、
男声優クロストーク、「竹本くんと自分を探す自転車旅行」レポ(笑)などなど。
しかし、なぜにもう一本のインタビュー(いわゆる読者代表ね)が大槻ケンヂ?
作者がファンだから?でも、「ハチクロ」じゃなくて「マンガ道」とナゴムと
「俺たちの朝」の話してるし!(大爆笑)
まあ、ここらへんが「野郎のための」なのかもしれん。

そして、羽海野チカがスタジオジブリの機関紙「熱風」の
2004年2月号「特集・イノセンス」に寄稿した原稿を挟んで、
誌面は第2特集「押井守インタビュー」へ。

…って、それ強引過ぎますから!!

ものっそい力技だぞ太田出版(笑)
おまけに取材日が2004年10月って…。
いつまでそんな素材暖めてんだー!
タンスの虫干しかよ(爆)
でも、インタビュー自体は面白かった。
個人的に「イノセンス」は好きな作品で、
映画館に4回観に行った上にDVDまで買って
それも何回か観直したという自分だが、
そんな自分でも「脚本が甘いよなぁ」とか思ってたら
やっぱりいろんなところから叩かれていたらしい。
それもぼっこぼこに。
結構な宣伝攻勢だった割に
国内興行的にあまり評価されなかった
(つーか、ぶっちゃけ人が入らなかった)のは
多分脚本=ストーリーが分かりにくかったから。
ていうか、あらゆるところに不親切だったから。
なのにこの監督、全く動じてない。
「んなの、(興行がイマイチなのは)最初からわかってることだったからいいの」って。
おいおい…確信犯だよこの人。
「テーマは唯一コンストラクション(構造)にしか残らない。
ストーリーっていうのは期間限定、保証期間が決まってるんだよね。
でもコンストラクションだけは絶対に古びないから」って
あの、意味がよく分からないんですけど…(汗)。
つまり、20億という大金はたいて、代理店だまくらかして、
自分のやりたいことだけやった、と。
いやいや、でもほら、あの鈴木敏夫(スタジオジブリ代表取締役)氏は
「イノセンス」を興行的に成功させるために東宝と組ませたんだし
自分が顔出しすることで、あえてジブリカラーを入れて
観客動員をはかったんじゃないっすか。
っていうか、あの人はそのために連れてこられたんでしょ?
あの人の努力はー?
「(カタルシスとか)関係ないから」って…(汗)
なんかもう、鈴木敏夫って人の業を感じるなぁ…
この人は「宮崎駿」と「押井守」という
マスターベーションの天才の面倒を見るために
生まれてきたんじゃなかろうかと…(涙)

とにかく、今だから言えるぶっちゃけトークという感じで
投げやりな感じが面白かったインタビューでした。

で、この雑誌、ここですでに146ページ中88ページ。
全ページの半分以上。
なのに、この後もぶっ飛ばし続ける。
「二足歩行ロボットに乗る庵野秀明監督(うれしそう!)」とか
「実写版アストロ球団製作レポート(千葉真一すげー!)」とか
「エウレカセブン 元ネタ大解説(サンプリングとかいうなー!)」とか
「ヘビメタさん」(みんな楽しそう)特集とか、
遠藤憲一の「オッパイ星人」とか
もう何がやりたいのかさっぱりわからん!!でも面白い!
まだ全部読み終わってないけど
きっと隅から隅まで読んでしまう予感。
まあ、巻末の「吹替界のスーパースター 広川太一郎インタビュー」で
払ったお金の元はとりましたけどね!
とりあえず、ある意味心理的コストパフォーマンスのいい雑誌なのかも。

by yuqui084 | 2005-06-16 08:28 | 読書

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