魅惑の中国鉄道風景~集通鉄道・前編&後編~

発売予定日に遅れること10日あまり。
宅配便を受け取るために仕事ぶっちぎって帰った自分がここに…(爆)。

鉄道映像・写真家の佐々倉実さんのブログで紹介されていた
「魅惑の中国鉄道風景」のDVDが届きました。



感想は、一言でいうならまさしく「鉄ちゃん(鉄道ファン)」のためのDVD
社長がナレーションをしている「集通鉄道編」は
前編53分+後編52分の二枚組みなのですが、
ファッションショーでランウェイを歩くスーパーモデルを追いかけるカメラマンのように、
ただひたすら蒸気機関車のぬめるような黒い車体を、
なめるように内から外から、あらゆる角度、あらゆる距離から捉えております。
これがNHKのドキュメンタリーあたりなら、
駅で出会う人々の交流などもちょこっと挟みつつ進められたりするのですが、
このDVD(特に前編)は、
そんな横道すらムダムダムダァ!と言わんばかりに機関車限定映像(笑)。
ある意味潔し。

1996年に内モンゴルの集寧と通遼を結ぶ(だから「集通鉄道」ね)新線が敷設され
資金猶予のために、ディーゼル車が導入されるまで
全列車を「蒸気機関車」が牽引する、とされてから9年。
すでに引退していた「前進形」機関車が第二の人生(車生?)を与えられて
この広大な大平原を走るようになってから、
内モンゴルの田舎町は鉄道ファン・蒸機ファンで賑わっていたのですが
いよいよ今年の冬で全面的に引退を迎えるらしく
その最後の姿をハイビジョン映像として残そうとしたのがこの作品。
撮影時期は今年の1月。
零下30度にもなる気温下で撮影された機関車たちは
真っ白な煙をもくもくと吐きながら
(気温が低いのと、上質の石炭を使っているため、
冬には特に見た目真っ白できれいな煙に見えるらしい)
真っ青な空のもと、茶色い大地に影を落としつつ勇壮に走り抜けていきます。
その美しく力強い姿に、もう鉄道ファンなら感涙の一本。

しかーし!
内モンゴルの平原は広かった…(汗)
もともと純粋な鉄道ファンではない自分は
最初のうちは「おおー!」と言いながら見ていたのですが
大平原は広すぎ、季節が冬のため景色がほとんど変わらず
なんだかずーっと同じ所を走っているような錯覚に…(爆)
「経棚峠(ジンペンパス)の坂を力強く…」と言いながら坂を登っていても
45度くらいあるような急勾配でない限り、画面では傾斜が目に見えるわけもなく
ただ画面の端から端までしゅっしゅぽっぽと行き過ぎるのを
じーっと観ているという状況に。
で、その牽引されている車両が貨車だったひにゃ、コレがことの他長い!
いったい何両引いとんねん!というくらいの長さ。
長すぎて最後まで映せず、途中でフェ-ドアウトとかするし。

…すみません。途中で何回か意識を失いました…。

だって、線路を走るがたんごとんという音や、しゅわしゅわいう蒸気の音が
いい感じに眠気を誘うんですよ!
なにせ、この「音」を含めてこその「映像作品」ですからね。
だから、前編53分中では、
社長のナレーションが入っているのはトータルで10分あるかないかくらい。
ただ、走行場面中にふいっと入ってきたりするので
うとうとし始めた頃にナレーションではっと目を覚ます、という効果が(笑)
後編はもう少し分量が多いので分数の半分弱くらいかな。
でも、構成は後編の方がバラエティに富んでいるので
(列車の中の人たちを映したり、モンゴルの町を映したり、
機関区や夜行列車の情景を映したり…)
こっちは居眠りせずに面白く観ました。
重連で鉄橋を渡ってる姿なんてマジでかっこよかったし。

で、肝心の社長のナレーション。
この手の映像作品は第一声が全体のトーンを決めるんですが
今回は「集通鉄道。」という一文。
初めて聞いたときは「ちょっと肩に力入ってるかなぁ…」という印象でした。
なにせその名称はタイトルと同義。作品のすべてを表す単語。
そりゃ緊張もしますって!(聴いてるほうもちょっと緊張しました…笑)
しかしながら、さすがプロ。すぐに自分のペースに持ち込み、
落ち着いた雰囲気で語りはじめます。
声は「京都逍遙」よりワントーンくらい低い感じ。
それが、蒸気機関車の力強さとマッチしてかなーりイイ感じなのです。
「京都逍遙」は庭や建物や宝物を「紹介」または「案内」する内容なので
軽めの雅なトーンで、できるだけ平坦に読んでいたようですが
今回は「去りゆく蒸気機関車たちへの惜別」の意味も含む作品なので
蒸気の音と被っても負けない、低く少し重い声で、丁寧に読まれています。
漢字で書かれた地名がちょっと読みにくそうでしたが、
あの雰囲気なら、映像の邪魔にもならないし、
蒸機を愛する鉄道ファンの方々にもきっと気に入っていただけると思います!
(と、勝手に主張。)
ちなみに、前編より後編の方がよりドキュメンタリー風。
個人的には「京都逍遙」より、こっちのナレーションの方が断然好きです。
ちょっとNHKの「新日本紀行」っぽくって。(←若い人は知らないかも…汗)

ただ、ひとつ気になったのは「駿馬」を「しゅんば」もしくは「しゅんま」と読んでたこと。
…間違ってはいない…間違ってはいないんですけど…!(涙)

まあ、それを差し引いてもいい作品でした。
エンドクレジットの一番目に
「ナレーション:堀内賢雄」の文字があるのがうれしいですね。
封入特典の撮影日誌も面白かったです。
これで我が家にまた一本癒しビデオが増えました♪
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by yuqui084 | 2005-12-07 22:22 | 社長!

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