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「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

冬休みの子ども率が高い映画館を避けて待っていたら、
どんどん上映館が減っていき、もうそろそろいいかな…というわけで、
遅ればせながら観に行って参りました。
シリーズ4作目、
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

なんだろう…なんかこれまでと印象が違うのは、
音楽がジョン・ウイリアムズじゃないから?
それとも英国人監督の堅実質素さが画面に出ちゃった?(んなわけない)
でも、原作読了組には安定した面白さでした。




今作のメインは3大魔法学校対抗試合と
思春期の子供たちのあれやこれやと、ヴォルデモートの復活。
前3作では、現実世界から魔法世界へのスイッチングというか
導入部分が幾分なりともあったのですが、
今作はいきなり魔法世界です。
まあ、原作4巻の内容を2時間半に詰め込もうと思ったらそれも仕方ないんですが。
全体が地味な印象を受けたのは、
現実に対比されるはずの非日常=魔法世界が
「日常」となってしまったからなのでしょうね。
なので、一作目の豪華で不思議なキラキラ感あふれる夢の魔法世界は、
より貧乏くさく「普通」な感じになってしまったと。
(でも、そこで展開されることは全然「普通な」ことじゃないんですが。
あくまでも「印象」ということで。)

監督は、「フォー・ウエディング」のマイク・ニューウェル。
本人が寄宿学校に行っていただけあって、
校内でのやりとりや授業の様子はリアルな感じ。
いろいろなシーンがカットされる中で、
ロンとハリーがレポート制作中にひそひそ話をして
スネイプに頭をはたかれるシーンが残ったのは、
監督の思い入れでしょうか?(笑)。
どうやら、次回作はまた監督が変わるようですが、
プロデューサーが意図して主人公たちの成長に合わせて監督を選んでるような気も。
なにせ各代表作が、
チビっ子大活躍の「ホーム・アローン」(クリス・コロンバス)→
ティーンエージャーの青春物語「天国の口、終りの楽園。」(アルフォンソ・キュアロン)→
生徒たちの自立を描く「モナリザ・スマイル」(マイク・ニューウェル)ですから。
前作あたりから、シリーズの構成が
物語世界の創造から主人公たちの成長へシフトされているところをみると、
このあたりがシチュエーション萌え(&ショタ萌え)ファンと作品ファンの分岐点かも(笑)

しかしながら、子供たちの成長には驚かされます。
ハリーはアゴが割れてきたし、
ロンや双子は売れないUKインディーズバンドのメンバーみたい(笑)。
ハーマイオニーはものすごくかわいく見える時とえらくブスに見える時があって
ちょっとかわいそう。1番驚いたのはネヴィルの成長ぶり。
いつのまにそんなにでかくなってたの?!と。
おまけに今回ハリーは、アンタは水戸黄門の由美かおるかいっ!
と思わせる入浴シーンのサービス付きですよ、奥さん!(笑)

ところが、そんな彼らの青春ドラマから後半は一転ホラーな世界に。
おどろおどろしく復活したヴォルデモート役はレイフ・ファインズなんですが、
なんというか「本領キター!」って感じ(笑)。
この間「メイド・イン・マンハッタン」に出てた人と同じ人とは思えません。
…というか、特殊メイクで「あんた誰?!」って感じなんですが、
目だけで十分ヤバイって…。
(そう言えば、今回ゲイリー・オールドマンも「あんた誰?!」の一人。
出演部分はCGで作って、アフレコ出演だけでよかったんじゃないの?という声多数…笑)
そして、子どもの時には万能に見えた校長先生や先生方や大人たちが、
この新たなる脅威を前にそれぞれ不安げな表情を見せ、
これからの闘いがますます熾烈になっていくのだろうということを
予見させてくれたのでした。

というわけで、次回作もどんどんダークになっていく雰囲気で、
以前のようなキラキラわくわく感は減っていくでしょうが、
それはそれで楽しみかも。
いっそ最後まで同じキャストで撮り続けるというのもおおいにアリ!だと思います。
でも、ダニエル・ラドクリフは
下手するとどんどん太っていくタイプっぽいので、要注意かな(笑)

by yuqui084 | 2006-01-20 17:05 | 映画

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