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となると、デュシャンは「ボケ」?

ちょっといろいろ煮詰まったので、
変わった美術展に行って参りました。
その名も
「 美 術 の ボ ケ 」
「ボケ」とは木瓜の花でも、悪態の「このボケッ!」でもございません。
由緒あるお笑いの様式美「ツッコミとボケ」のボケでございます(笑)
故・桂枝雀師匠は著書の中で「笑いの極意」を
 ・知的には「変」
 ・情的には「他人のちょっとした困り」
 ・生理的には「緊張の緩和」
 ・社会的とか道徳的には「他人の忌み嫌うこと」ないし「エロがかったこと」
という4つに分類されておられるそうですが
この美術展では、
日頃ギャラリーや美術館に展示されてお高くとまっている「芸術(アート)作品」というものに、
観客が「おい!」とツッコむことで「緊張に対する緩和」という状態を作り出し、
笑いを生みだすというアートへの新しいアプローチが展開されています。
まあ、はっきりいって難しい話はどうでもいいんです。
これはですね、見に行かないと、
そして体験してみないとそのおもしろさは分からない。
突っ込んでくれるのを待っている作品たちがそこにあるなら、
勇んで行くのが正しい関西人というものです(意味不明)。
というわけで、行ってきました(笑)
作品自体は大仰なものはなく、
どちらかというと「小ネタ」ちっくなものが多かったかな。
でも、この「くすりと笑える感じが」なんともいいんですよね。
池に某青いネコ型ロボットのぱっちもん(ニセモノ)を浮かべて「ドザえもん」とか、
阿弥陀如来像が自由の女神だとか、
偽物のブランドバッグを解体してバッタのぬいぐるみを作った「バッタもん」とか。
えーえー、思い切りツッコマせていただきましたよ(笑)。
思う存分。ベタに。
これが結構楽しかった。
で、自分的に一番ウケた作品は岡本光博さんの「覆面パトカー」。
最初、会場の床に黒と白と赤の楕円形の布が広げてあったんですよ。
その状態ではそれがなんだか分からなかったんですが、
それを使用した写真が飾ってあって。
なんと、それは普通乗用車にかぶせるとパトカーになる「覆面」でした(笑)
よく見ると、ちゃんと後部にサイズ調整の編み上げひもがついてるし、
鼻先に手作りのまるまっちい旭日章が!
その覆面をかぶったパトカー(乗用車)がちょっとぬいぐるみみたいで可愛かったんです。
ばかばかしさと可愛らしいモノ萌えの両方を味わえるという逸品(笑)
まあ、これらの作品を「アート」とは認めないとおっしゃる方々もおられるかと思いますが、
村上隆の変なバランスのダサイウエイトレスフィギュアがアートと認められているなら、
もうなんでもありじゃないの?
というわけで、
この展覧会は今月28日まで、海岸通りギャラリーCASOで開催中。入場無料。
このギャラリー、初めて行ったんですがなかなかいい感じです。
近くに住友の赤レンガ倉庫や海岸通りの散歩道もあったり、デートにおすすめ。
機会があったら、
ボケつつ待っている作品たちにツッコミにいってみてください(笑)


さて、次は国立国際美術館で開催中の
「現代美術の皮膚」展がちょっと気になる…(我ながら変なもの好き)

by yuqui084 | 2007-10-04 17:35 | お楽しみはこれもなのだ

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